今回は「言葉のズレと共感幻想」に関する名言/格言です。「具体と抽象」の視点から、著述家と編集者の異色のコンビ、佐渡島庸平氏との対話が展開される本作は、言葉、物語、お金、労働、ルール、いいねエコノミー、VRなど、現代社会を取り巻く幻想と現象を徹底的に分析し、可視化しています。
「人は言葉を過信している」「スティーブ・ジョブズも歴史に残らない気がする」――「地頭力」「具体と抽象」など、独自の視点で「思考」の分析・可視化を試みる著述家と、メガヒットを飛ばし続ける編集者の佐渡島庸平という異色の取り合わせ。
言葉、物語、お金、労働、ルール、いいねエコノミー(共感資本主義・格差)、VRなどを俎上にのせ、現代社会を覆う幻想と現象を、「具体と抽象」の往来問答によって深く掘り下げていく。【目次】
第1章:「言葉」という砂上の楼閣
第2章:抽象度は自由度
第3章:会話がもたらす孤独
第4章:勘違いのコミュニケーション
第5章:引いた目で見れば
第6章:だれもが暇になる時代
第7章:「無知」を知る
第8章:現在と過去、成功と失敗
第9章:具体の観察力
第10章:物語の近未来
第11章:共感エコノミーと共感格差
第12章:お金と居場所
第13章:幻想と妄想と虚構
第14章:虚無主義にならないために
第15章:そして一年後
第16章:逆転の世界■細谷 功(ほそや・いさお)
著述家。1964年、神奈川県に生まれる。東京大学工学部を卒業後、東芝を経てビジネスコンサルティングの世界へ。アーンスト&ヤング、キャップジェミニ、クニエなどの米仏日系コンサルティング会社を経て2012年に独立。著述活動を本格化させるとともに、問題解決や思考に関する講演やセミナーを企業や各種団体、大学に対して行っている。
著書に、『地頭力を鍛える』『アナロジー思考』(以上、東洋経済新報社)、『メタ思考トレーニング』『具体⇄抽象トレーニング』(以上、PHPビジネス新書)、『具体と抽象』『「無理」の構造』『自己矛盾劇場』(以上、dZERO)などがある。■佐渡島 庸平(さどしま・ようへい)
編集者、コルク代表取締役。1979年、兵庫県に生まれる。東京大学文学部を卒業後、講談社に入社し「モーニング」編集部に。『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などのヒット漫画を生み出し、小説家の伊坂幸太郎、平野啓一郎も担当した。2012年に独立し、クリエイターのエージェント会社コルクを創業。漫画家や小説家などとともにインターネット時代の新しいエンターテインメントの創出を目指している。
著書に、『ぼくらの仮説が世界をつくる』(ダイヤモンド社)、『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』(幻冬舎)、『観察力の鍛え方』(SB新書)などがある。
人生を豊かにするために、自分をもっと知るための短い名言/言葉の力 <言葉のズレと共感幻想(佐渡島庸平/細谷功)編>
言葉のズレと共感幻想(佐渡島庸平/細谷功)の名言/格言
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
友人とは、趣味が一緒の人ではなく、会話の抽象度が一緒の人である。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
異文化の人とのあいだであれば「違う」という認識が前提にあります。でも同じ会社だとか、家族だとか、日々顔を突き合わせている間柄だと、相手も自分も、言葉の定義は同じで会話も成立していると思いがちです。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
要は「仕事ができる(と自分が思う)人」と「(実際に)偉くなる人」は微妙にずれているんだなと。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
キリスト教の国になると、人間は自然の中で特別な存在だという発想が強いという理由で、自然の中に人間がいるっていう発想の人は一割しかいないのではないかと推測します。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
言葉というのは、実際に起きている現象をなんらかの形で抜き出したものだと言えます。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
本音では一緒だと思っているけど、社会慣習的には差が残っているからその実態を描いているケースと、本音ではすごく差別しているけど、社会規範的には一緒であるべきだからそのように描いているケース
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
「あるべき姿で語る人」と「現実で語る人」の違いのようなものは、普段の言葉にもにじみ出てきますからね。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
妻は「子供には楽しんで生きて欲しい、自分のことを好きになれる人になって欲しい」と言う。僕はもちろん賛成だったので、我が家の上位目的は「楽しいんで生きる、自分のことを好きになる」になりました。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
では、子供が「学校に行きたくない」という時にむりやり連れていくのは、その上位目的に照らしてどうなんだろう。妻は「子供は楽しくない、自分を好きになれない」という。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
上位目的というのは抽象度の話でもあって、具体的なレベルで考えや意見が合わなかった時は抽象度を上げて見ましょう、という話ですね。具体レベルではすれ違いや誤解が起きていても、抽象度を上げると一致する、理解できる。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
どちらが上位か。「手段と目的」がいい例かもしれません。手段だと思っていることが、他の人にとっては目的だということはよくあります。お金を稼ぐことを手段と考える人も目的と考える人もいるように。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
自由度が大きい状態からは小さい状態が見えるけれど、自由度が小さい状態からは大きい状態がなかなか見えにくいですよね。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
経営者は常に大きい自由度で物事を考えているけれど、従業員の裁量はごく限られている。つまり自由度が小さく、せいぜい1つか2つの変数しか持っていない状態にあって、それを広げるのは容易ではないでしょう
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
能動的な人は全ての変数が常に自分の意思で変えられると思っているから、与えられたものであってもそれを躊躇なく変えにいく。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
受動的な人は、決定している事象対しては「動かせない」という前提に立って、変えられないもの、与えられたものとして受け止めます。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
社会人になるとは、既にある習慣に違和感なく馴染めるようになることなのか。それとも、自分なりの価値観を持ち、周囲に惑わされなくなることなのか。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
○○業界なんていうのは、今やあまり意味を持たない概念だと思います。でも相変わらず就職活動では業界という区分けが歴然としてあるから、未だに学生の進路を決めは、業界選びから始まっています。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
コンビニ業界にしろクルマ業界にしろ、どんな業界ものその中での成長だけを考えている。高い壁があって縦に積み重ねることしかできなくて、横移動が非常に難しい印象があります。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
人を怒らせるとか悲しませるのは案外簡単だけど、笑いは人の内面的な、見えない部分に宿っているものですから。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
履歴書用紙のどこにも書かれていないけど「出版社に入りたいと思っているあなたに聞きます」とか「商社勤務を希望しているあなたに聞きます」といった前提があって、それを踏まえて答えないといけないんですよ。
言葉のズレと共感幻想の名言/格言
子どもに、毎日「すごく大切に思っていて、宝物なんだよ」と口にして伝えていますが、どれだけくりかえし言っても、足りるということがない。