今回は「吉本隆明」さんの名言/格言です。有名な思想家である吉本隆明さん。「親鸞」を知ろうとしたところ、私は彼の存在にたどり着きました。思想家ならではの言葉は、資本主義社会を生きる私たちに、全く別角度の新しい気づきを与えてくれます。人間の豊さとは思考の選択肢の多さではないかと、私は考えています。あなたがもし選択肢の少なさや、視点の少なさを感じることがあるのなら吉本隆明はあなたの豊さに大きな貢献をしてくれるはずです。
読書から見つけたここだけの短い名言<吉本隆明編①>
吉本隆明の名言
吉本隆明の名言
阿弥陀の浄土でいう善とか慈悲とか、大きさを信じきれば、現世の人間の間の小さな善、小さな悪とか、人間が自力で行える様々な徳行とか、修行と言ったことはちっぽけで相対的だということです。
吉本隆明の名言
人間の世界は、小さな救済、小さな脱出、小さな作善を選び取ろうとした瞬間に、世界苦が見えなくなるようにできている。
吉本隆明の名言
阿弥陀の第十八願は、もともと煩悩具足の凡夫のため、あるいは悪人成仏のためにあるのだから、悪人の方が近道なのだという言い方をしています。
吉本隆明の名言
あの世へ行きたくないとか、浄土へ往きたくないと言うのはしごく当然のことで、そう言う人を助けるために阿弥陀仏はあるのだから、人間は一人でに死ぬ時が来たら死ねばいいんだ、浄土に往くべき時が来たら往けばいいんだ、と言っているわけです。
吉本隆明の名言
何事でも心に納得することであったら、往生のために千人殺せと云われれば、その通りに殺すだろう。けれど一人でも殺すべき業縁がないからこそ、殺すことをしないのだ。これは自分の心が善だから殺さないのではない。逆に、殺害などすまいと思っても、百人千人殺すこともありうるはずだ
犯罪のようなことを犯してしまう時って、もっと大きな何かでそうせざるを得なくなることってあるのかもしれません。当然それを肯定はしませんが。
吉本隆明の名言
一般論で言えば、人を殺すのは、人間の倫理から言って絶対に悪いことになります。しかしもし、業縁、因縁があると、絶対に悪いことだって人間はしてしまう存在なんだと言っているわけです。例えば戦争になれば、百人、千人殺すこともあるかもしれません。
吉本隆明の名言
正しそうに見えることば、利口そうに見える考え方、ほめられそうなことば、自分の価値を高めてくれそうな考え方、トクをしそうな考え方、敵を追い落とす為のことば、流行の考え方、仲間はずれにならない為のことば、そういうものばかりが目立って仕方がない。
吉本隆明の名言
生きることの大事に比べたら、泥棒するなということは、人間の作った約束事の一つにしか過ぎないわけで、重さが違うということを改めて知ってびっくりしたのでした。
吉本隆明の名言
死が自分のものじゃないってことが言えるだけでね。でもそれは十分、生きる為の「抜け道」にはなったんですね。
吉本隆明の名言
そういう生きる価値みたいなものを探すのがおもしろいという人は、それを探せばいいんだし、それよりもっとおもしろいことがあるんだったら、探すのをやめても構わないんじゃないでしょうか。
吉本隆明の名言
僕らが若い頃は「何か一つのことっていうのを積み重ねていくと、何かまとまりのつく結論的な姿が見えるようになるはずだ」っていうことが、生きる目標の中に無意識のうちに入っていたと思うんです。
吉本隆明の名言
親鸞は、いかに人間が善意を持って目の前の人を助けようとしても、助けおおせるもんんじゃない、と言っているんです。
もちろん、その時に気が向いたっていうか、その気になったら、まあ助ければいいし、気が向かなかったら助けなけりゃいい。それだけのことだっていうんです。善い悪いの問題じゃない、と。
吉本隆明の名言
でも、敗戦の時の挫折感っていうのは、「全部がちょっと違うよ」っていうか、自分がここにいると、それさえもおかしいよっていうふうになりましたからね。
終戦の日って晴れてたんですが、その、晴れてるってこともおかしいんじゃねえか、とさえ思ったくらいです。ことごとく、どこにも持っていきようがない感情で、悲しいって言えば悲しいんだろうけど、原因がわからないんですよ。
吉本隆明の名言
人間に対する考え方っていうものによって違いますから清貧の人は、やっぱり人間、働くからいいんだって言うんでしょうけど、僕は、それは嘘だって思ってますね。遊んで暮らせて、やりたいことができてって言うのが、一番いいんですから。
吉本隆明の名言
「あいつはけしからんじゃねえか」と言っても「いや、僕が知っている限りでは、そうじゃないです」って擁護する。そう言う態度を見てると、この人は自分のことを悪く言う奴がいた時、きっと「いや、そうじゃないところもあります」って言ってくれるんだろうな、と
吉本隆明の名言
そこの居心地の良さって言うのは、その先生の作る「自由な雰囲気」なんだと思うんですよね。これを上司ってことに当てはめると、あんまり文句を言わないってことが一つの条件なんでしょうね。
ですから、仕事がよくできる人で、細かく干渉しない。自由な空間を作れるって言う人が「理想の上司」なんだと思いますね。
まあ、とにかく、下の人たちが自由にやってるよって言うふうに思わせるだけの何かがあったら、それだけで「いい上司」ってことだと思いますね。これだけです。でも実際には、なかなかいないんですよね。
吉本隆明の名言
大山巌って伝説的には、一番いいリーダーだって思いますね。文句も言わねえ、命令もしない。「そうか」って、いつもそれ以上のことはあまり言わないんです。ただそこにいて、お茶を飲んだり、煙草を吸ってるだけだったって言うんです。
これが結局、一番理想の親じゃないかって思います。こういうところでは、何も言わないし責任は取るよっていう
「やってみな」というだけでね。「挫折したりイヤになったりしたら、まあ、戻って来ればいいよ」って。
吉本隆明の名言
「自分だけがストイックな方向に突き進んでいくぶんには構わないんですけど、突き詰めていけばいくほど、他人がそうじゃないことが気にくわなくなっていきましてね」という考えは、僕自身の精神状態をチェックするキーワードにさえなっている。
自分ばっかり正しいと思い込んでいる人たちは、まずそのことを理解しないといけません。遊んだり、お洒落をしたり、恋愛をしたりって言うことがなくなったら、人間の歴史のいいところはほとんどなくなっちゃうんですよ。