あなたの人生をより豊かにし、自己を深く知るために、自己啓発から哲学への転換を考えてみましょう。この記事では、人生を豊かにするための短い名言や格言に焦点を当てます。これらの言葉は、深い洞察や哲学的な考え方を通じて、あなたの人生に新たな視点や意味をもたらすでしょう。自己啓発の追求ではなく、哲学の世界へ飛び込むことで、より深い自己理解を得ることができます。さあ、人生の意味や価値についての名言や言葉の力に触れてみましょう。今回は「自己啓発をやめて哲学をはじめよう」の名言/格言です。
■衰退する日本社会に自己啓発が罠を仕掛ける!?
人工知能の台頭、働き方の変化、少子高齢化など、
とくに若い人たちは絶望へ向かう社会の中で、
今の状況をのんびり眺めていられなくなりました。
日本が迎えている状況は、
ローマ文明、漢文明、メソポタミア文明など
高度に発達した豊かさにもかかわらず滅んでしまった文明と
よく似た道をたどっていると言えるからです。こうした世の中にはびこるのが自己啓発ビジネスです。
かつて『三国志』の時代にもオカルトが流行し、
魏国の曹操はこれを規制した時代もありました。■人の不安や恐れに入り込むのが、
こうした自己啓発ビジネスです。
特に二極化する貧富の差により、
自己啓発ビジネスは、貧困におびえる人の心の隙間を利用し、
自己啓発のカモにしていきます。しかし、自己啓発にはまってしまった人が
すべて成功できるかというと、それは言うに及ばず、
むしろ家族や友人の関係を破壊しかねません。
(もちろん人生が豊かになる人もいますが、
そこには科学的根拠はありません)そもそも自己啓発ビジネスは、
自尊心が満たされていない人をターゲットにしているため、
コミュニティーの中で、それが満たされる仕組みを作り上げます。
そうして囲い込まれた人たちは、お金を失うだけで、
儲かるのは自己啓発ビジネス側だけというのが仕組みです。■答えをあなたの外側に求めることが哲学
自己啓発と哲学の決定的な違いは、
その答えを自分の内側に求めるか、
自分の外側に求めるかということです。自分の内側に答えを求めるというのは、
努力すれば成功できる、自分の可能性を信じるというもので、
それを信じれば信じるほど、
薄っぺらな自己啓発ビジネスの罠にはまってしまいます。いっぽう哲学は、自分の内側にひそんでいる可能性を
あきらめることから出発します。
言い換えれば、自分への執着を捨て去ることの必要性を
説いた学問なのです。その姿勢は、世の中の絶望と向き合い、
外側の世界に見えるわずかな真実とともに生きることです。■本書は、自己啓発を捨てて哲学に生きることを提唱しています。
ソクラテス、プロタゴラス、デカルト、
ヒューム、カント、サルトルら哲学者が考えてきた哲学にそって、
哲学が自己啓発を否定する流れを解説していきます。「自分こそが正しい」という、
人間に不幸をもたらすであろう絶望から、
その興味を自分の外側に向けていく哲学にこそ、
私たちが救われる道が見いだされ、
そこに救済の可能性があるのです。■目次
はじめに
第1章 自己啓発をあきらめる
◆現代の日本で自己啓発が流行る理由
◆自己啓発では金銭的な成功が得られない理由
他
コラム ご神木になにを読み取るか第2章 神はいるのかという問題
◆生物の目の構造が教えてくれること
◆東洋思想における決定的な弱点
他
コラム 曹操によるオカルト規制第3章 哲学への誘い
◆古典的な哲学のおおまかな流れ
◆人間に不幸をもたらす認識について
他
コラム 社会的弱者として生きることは自己責任ではない
人生を豊かにするために、自分をもっと知るための短い名言/言葉の力 <自己啓発をやめて哲学をはじめよう編>
自己啓発をやめて哲学をはじめよう の名言/格言
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自己啓発ビジネスというのは、非常によくできた、歴史のある貧困ビジネスです。そして貧富の格差(二極化)が進み、貧困に怯える人が増えるほどに儲かる仕組みになっています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
現代の日本で自己啓発に救いを求めやすい人の属性としては、大卒の男性、正社員であり、体育会系の背景を持っている人のようです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
現代の自己啓発の場合、こうした囲い込みの手口はさらに巧妙で、接触を制限するだけでなく、外部の一般人を「わかっていない人々」として見下す文化の形成を行います。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自己啓発のコミュニティー内部にいる人に対しては、それぞれの自尊心が高まるような仕組みが精緻に構築されています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
あきらめるとは、本来「あきらかにする」という意味を持つ言葉です。その大元になっているサンスクリット語は、そもそも真理を意味する言葉です。あきらめるという言葉は、本来ネガティブな意味を持ちません。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分をあきらめること、すなわち自分への執着を捨て去ること(無我)の大切さは、多くの哲学者に共通する結論の一つです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分など取るに足りない存在であり、そうした自分に期待することなど無意味なことだとあきらめる(そういう真理をあきらかにする)ことが、良い人生を送る上で大事な一歩だということです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分が真実から目をそむけて、子どもたちに本当のことが語れるのか。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
簡単に言えば、日本における富裕層の特徴とは、⑴英語力を持っていること ⑵学術書をたくさん読んでいること ⑶親も富裕層であること の3つです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
富裕層であるほど学術書を読んでおり、年収が低くなるほどに自己啓発や漫画を読んでいることもわかっています。そもそも自己啓発にはまっていることは、年収が低い人の特徴なのです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
私たちの収入の42%までもが遺伝で決まっているという調査結果があります。これに生まれ育った家庭(共有環境)の影響である8%を足せば、収入の50%までは、自己責任とは言えないのです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自己啓発というのは、人々の「漠然とした不安」を食い物にする貧困ビジネスです。「ここではないどこか」に行こうと苦しんでいる人々を陰であざ笑う人々によるインチキなのです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
私の場合は、理性は欲求をコントロールする主人公ではなく、欲求のままに動く自分の観客に過ぎないという(やや極端な)立場を取っています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
戦争状態にあれば、平時では犯罪とされることも、平気で実行できてしまうのが人間です。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
残念ながら、欲求は理性によっては生み出せないものです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
理性が持っているわずかな可能性とは、自分が生きる環境を、欲求とは異なる形で構築することです。欲求も、その一部であれば環境によって変化すると考えられるからです。そしてこれが、人間の(オソラクは唯一の)可能性です。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
どうやら私たちの欲求は、今の自分の手に入る可能性が高い範囲でしか、容易には発動しないようなのです。逆に言えば、私たちは、自らの理性によって環境を変えることで、新たな欲求を獲得することができるかもしれません。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
哲学をする人は「成功すること」ではなく「知ること」を求め、それを生きる目的としています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
哲学は、過去に真理とされてきたロジックを「疑う」ことを前提として成立しています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分の中心というのは役に立たない知識の体系である哲学によって形成されるのです。事実中身のある人物として知られる人は、どうでもよさそうな知識を大量に持っているでしょう(例えば、北野武やタモリといった人物を想像してください)
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分の外側にある世界に対して好奇心を示せないと、自分の中心は豊かになっていきません。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
自分というつまらないものを探求することをやめにして、この世界という素晴らしいものを探求しようということにつきます。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
歴史的な偉人の話でもない限り、長い自己紹介ほど最悪のコンテンツはないはずです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
Googleも、優れたチームに認められる特徴として、異なる意見を打ち出しても大丈夫だという「心理的安全性」の重要性を指摘しています。しかし、そうした「心理的安全性」を手に入れることは、簡単なことではありません。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
横方向にはほとんど動けない木々が、より高く成長しようとするのは、厳しい生存競争に勝ち抜くための手段ということです。木々は、他の植物を押しのけてでも、自分だけは助かろうとしているわけです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
歴史に記録されている世の中で最も極悪で残酷な罪は、宗教という名の下に行われている。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
本当に神こそが全ての創造主であるなら、生物にものを見るという能力を与える時に、わざわざ物理法則に従った複雑なデザインを与えるのでなく、物理法則の方を変化させれば良いのではないでしょうか。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
カントは「脳が理解できることは、物質としての脳そのものによって決まっている」という仮説を打ち立てています。これが真理なら、脳内には、人間が理解できることの全てが、はじめから入っていることになります。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
人生は道に似ている。一番の近道は、だいたい、一番悪い道だ。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
非常に大事なことは、プロタゴラスは「人間は万物の尺度である」という有名な言葉によって哲学の始まりに一つの重要な立場を築いたという事実です。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
絶対的な真理というものは存在せず、真理は、それぞれの人間がそれぞれに思い描く主観的なものに過ぎないということです。これを相対主義と言います。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
哲学のはじまりは哲学そのものを疑うことから始まっているわけです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
ソクラテスは、人間にとって最も重要なことは「善く生きる」ことであり、そのために必要なのは「知を愛すること」だと述べています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
何もかもが自由であることは、苦痛です。それは不確かな世界において、不確かなものを頼りにしながら、とにかく生きていかないとならないことを意味するからです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
この「自分こそが正しい」という認識の背景にあるのは人間の承認欲求です。その根幹は、生存と生殖を目的としている、生物の本能でもあります。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
実は「自分こそが正しい」という認識の克服に成功している人というのは、見分けるのが簡単でもあります。それは、自分の外側に対して強烈な興味を持っているということと同義だからです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
「自己変容段階」は自分の成長に対する興味を失っているという特徴があり、より哲学的です。自分の価値観を超えており、自分自身を他社と同じように観察できる状態になっています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
企業におけるリーダーは、宿命として独裁者なのですから、プラトンが正しいとすれば、そうしたリーダーには哲学者であることが求められているのはほとんど自明のことです。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
企業の中は、1票の格差が大きい、独裁社会になっています。そして現実には、現代社会を動かしているのは、民主主義ではなく、小さな独裁社会を守っている多数の企業であることは、周知の事実でしょう。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
「他社依存段階」にある人物がリーダーになると大変なことになるのも、いくつかの日本の大企業のひどい事例としてよく知られています。
自己啓発をやめて哲学をはじめよう名言/格言
生物が少子化という状態に陥るのは、環境の収容能力が限界に達し、その成長が鈍化した時です。少子化とはすなわち、脱落者が極端に増えていく未来を予言するサインに他なりません。