何か失敗するたびに「自分のせいだ」と深く落ち込んだり、誰かの不機嫌な顔を見ただけで「私が何かしただろうか」と不安になったり。そんな風に、つい自分を責めてしまうことはありませんか。真面目で、責任感が強い人ほど、その思考のループに陥りやすいのかもしれません。でも、それは本当にあなたの性格だけの問題なのでしょうか。もしかしたら、脳や心に備わった、ちょっとした「クセ」のようなものが影響しているのかもしれません。ここでは、そんな思考のクセに気づかせてくれる、心理学や脳科学に基づいた言葉をいくつかご紹介します。自分を縛り付けている考え方のパターンを少し客観的に眺めてみることで、心がふっと軽くなる瞬間が訪れるかもしれません。
目次
- 1 「姿勢を正すことは、自己評価の内容そのものではなく、自分の出した答案にどれほどの自信が持てるかという度合いが変化するわけです。」― 『脳には妙なクセがある』
- 2 「自己の能力を誤って高く評価する人は、競合においてしばしば有利に働き、結果として集団の中で優位になっていくことを証明しました。」― 『脳には妙なクセがある』
- 3 「『無意識のうちに相手の表情を模倣しながら、相手の感情を解釈している』と説明しています。」― 『脳には妙なクセがある』
- 4 「恐怖への準備は、恐怖の感情そのものでなく、恐怖の表情を作ることによってスイッチが入ることを示しています。」― 『脳には妙なクセがある』
- 5 「ヒトでも動物でも。誕生前にテストステロンに多く曝されると、自信に満ちたタイプになり、危険を好み、粘り強く調査し、注意深くなり、反応や動作が早くなる傾向があります。」― 『脳には妙なクセがある』
- 6 「どんなに表面をつくろって同情するそぶりを見せたところで、他人の不幸を気持ちよく感じてしまう本心は、根源的な感情として脳に備わっているわけです。」― 『脳には妙なクセがある』
- 7 「男性は悪人の行った不正に対して強い制裁の気持ちが表れるのに対し、女性は、相手の善人悪人にかかわらず、罰を受けて辛い思いをしている人に感情移入する傾向が強いわけです。」― 『脳には妙なクセがある』
- 8 「農薬を使わない自然派野菜が優れていると感じるのは妄想に過ぎない。現実には、しようすべきところで然るべき農薬を用いないと、病んだ農作物ができてしまい、かえって健康に悪い食品になることもありうる。」― 『脳には妙なクセがある』
- 9 「団体に入会するために『儀礼』受けるという実験です。入団後に、その団体が好きかどうかを聞くと、厳しい儀礼を受けた人の方が団体に対する好感度が高いというデータが出ます。」― 『脳には妙なクセがある』
- 10 「楽しい気分の時には、良さそうな人には信頼感を抱き、悪そうな人には不信感を抱くという、見た目のままの単純な判断をする傾向が強まることがわかりました。」― 『脳には妙なクセがある』
「姿勢を正すことは、自己評価の内容そのものではなく、自分の出した答案にどれほどの自信が持てるかという度合いが変化するわけです。」
― 『脳には妙なクセがある』
思考だけで自信を持つのは難しいものです。しかし、背筋を伸ばすという身体的な変化が、自分の判断への信頼度を高めるようです。心を無理に変えようとせず、まず形から入ってみる。姿勢を正すだけで、自分を責める気持ちが少し和らぐかもしれません。
「自己の能力を誤って高く評価する人は、競合においてしばしば有利に働き、結果として集団の中で優位になっていくことを証明しました。」
― 『脳には妙なクセがある』
自分を責めがちな人は、自己評価が低すぎる傾向があります。少し根拠のない自信を持つくらいが、結果的に良い方向へ進むこともあるようです。完璧な自己分析よりも、前向きな誤解が、時には私たちを救ってくれるのかもしれません。
「『無意識のうちに相手の表情を模倣しながら、相手の感情を解釈している』と説明しています。」
― 『脳には妙なクセがある』
他人の不機嫌を自分のせいだと感じてしまうのは、無意識に相手の表情を真似て、ネガティブな感情を自分のものとして体験しているからかもしれません。相手の感情は相手のもの。そう思うだけで、少し距離を置けるような気がします。
「恐怖への準備は、恐怖の感情そのものでなく、恐怖の表情を作ることによってスイッチが入ることを示しています。」
― 『脳には妙なクセがある』
不安な気持ちが不安な表情を作るのではなく、不安な表情が心に恐怖のスイッチを入れる。この逆転の発想は、日常にも応用できそうです。自分を責めそうになった時、あえて穏やかな表情を意識してみると、心の波立ちも静まるかもしれません。
「ヒトでも動物でも。誕生前にテストステロンに多く曝されると、自信に満ちたタイプになり、危険を好み、粘り強く調査し、注意深くなり、反応や動作が早くなる傾向があります。」
― 『脳には妙なクセがある』
自信の有無や物事の捉え方が、生まれ持った性質に影響されるという事実は、私たちを少し楽にしてくれます。自分を責めてしまう気質も、すべてが自分の努力不足のせいではない。そう思うと、過剰な自己責任論から解放されるのではないでしょうか。
「どんなに表面をつくろって同情するそぶりを見せたところで、他人の不幸を気持ちよく感じてしまう本心は、根源的な感情として脳に備わっているわけです。」
― 『脳には妙なクセがある』
心の中に芽生える黒い感情。そんな自分を発見して、自己嫌悪に陥ることはありませんか。でも、それは人間として自然な脳の働きでもあるようです。ネガティブな感情を持つ自分を責める必要はない。ただ、そういう感情もあるのだと認めるだけでいいのです。
「男性は悪人の行った不正に対して強い制裁の気持ちが表れるのに対し、女性は、相手の善人悪人にかかわらず、罰を受けて辛い思いをしている人に感情移入する傾向が強いわけです。」
― 『脳には妙なクセがある』
優しさや共感性の高さゆえに、他人の痛みまで自分のものとして感じ、苦しんでしまう。特に女性はその傾向が強いようです。それは美徳でもありますが、時には自分を追い詰める原因にもなります。自分と他者との間に、心の境界線を引くことも大切です。
「農薬を使わない自然派野菜が優れていると感じるのは妄想に過ぎない。現実には、しようすべきところで然るべき農薬を用いないと、病んだ農作物ができてしまい、かえって健康に悪い食品になることもありうる。」
― 『脳には妙なクセがある』
「こうあるべきだ」という強い信念が、かえって視野を狭め、自分を苦しめていることがあります。良かれと思って守っているルールが、本当に正しいのか。一度立ち止まって、自分の常識を疑ってみることも、心を自由にする一歩です。
「団体に入会するために『儀礼』受けるという実験です。入団後に、その団体が好きかどうかを聞くと、厳しい儀礼を受けた人の方が団体に対する好感度が高いというデータが出ます。」
― 『脳には妙なクセがある』
苦しい経験をした分だけ、その対象への執着が強まる。この心理は、自分を責め続ける状況にも当てはまるかもしれません。苦しいからこそ、その状況に意味を見出そうとして、抜け出せなくなっている。客観的な視点が、そのループを断ち切る鍵です。
「楽しい気分の時には、良さそうな人には信頼感を抱き、悪そうな人には不信感を抱くという、見た目のままの単純な判断をする傾向が強まることがわかりました。」
― 『脳には妙なクセがある』
気分が良い時は、物事をシンプルに捉えられる。逆に言えば、気分が沈んでいる時は、物事を複雑に考え、人を疑い、そして自分を責めやすくなるということです。考えすぎていると感じたら、まずは気分転換を試みるのが良いのかもしれません。
自分を責めてしまうのは、あなたの心が作り出した「クセ」なのかもしれません。これらの言葉が、自分自身を少し違う角度から見つめ直し、ほんの少しだけ優しくなるためのきっかけになれば幸いです。
