毎日、何かに追われるように生きていませんか。あるいは、「成長しなくては」という無言の圧力に、少しだけ疲れてしまうことはないでしょうか。ニッポン放送のアナウンサーでありながら、幅広い分野で活躍する吉田尚記さんの言葉は、そんな現代社会の当たり前を、軽やかに飛び越える視点をくれます。彼は、コミュニケーションが苦手だった過去を公言しつつも、独自の哲学である「没頭」を軸に、多くの人と繋がり、新しい価値を生み出し続けています。彼の言葉に触れると、私たちが無意識に囚われていた「こうあるべき」という考えから、ふっと自由になれるかもしれません。この記事では、そんな吉田尚記さんの、日々の息苦しさを和らげ、自分だけの「好き」を見つけるためのヒントとなる名言を10個、ご紹介します。
目次
- 1 「その不安と散々戦ってきたはずの歳を取った人間が、一番不安と戦うのが上手くないといけないとぼくはおもう。」― 吉田尚記『没頭力』
- 2 「得よう、得ようとしても得られない。けれども、手放したから学べるものがある。」― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
- 3 「なぜ成長が辛いのかというと、成長は結局、期待へと変わってしまうからです。「こんなに頑張っているのだから報われるはずだ」という自分への期待。「自分は頑張っているのにどうして部下は頑張れないのか」という他人への期待。」― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
- 4 「人生ずーっと幸せにすごというとすごく嘘くさく感じてしまうけど、人生を2万個の好きなことで埋め尽くすというのはなんだかできそうな気がするということ。」― 吉田尚記『没頭力』
- 5 「「成長しろ」と過剰に外から強いられる人生は息苦しい。上ばかりを見て焦るのではなく、あえて視点を外してみる。「奥」はどこだろうと考えをちょっとズラしてみる。」― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
- 6 「没頭するためにはまず自分にとって本当に大切なことを見つけるのが重要」― 吉田尚記『没頭力』
- 7 「「何かを成し遂げなければならない」というのを気持ちの張り合いにするのはいいけれども、本当に飽きたらやらなくたっていい。そう、目移りすることって悪くないんです。」― 吉田尚記『没頭力』
- 8 「元気と病気、幸福と難、両方を味わうことで初めて見えてくるものがあります。プラスとマイナスが混じり合う中で浮かび上がってくる素の自分。」― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
- 9 「知性というものがあるとすれば、それってリソースではないでしょうか。自分の持っている原資みたいなもの。人によってはそれをお金を稼ぐことにつぎこむし、何か物を作ることにつぎ込む人もいるでしょう。」― 吉田尚記『没頭力』
- 10 「チクセントミハイの研究によれば、「没頭」できる人の方が、できない人よりも幸福度が高いそうです。「没頭」は人間の幸福度を高めてくれる、ということですね。」― 吉田尚記『没頭力』
「その不安と散々戦ってきたはずの歳を取った人間が、一番不安と戦うのが上手くないといけないとぼくはおもう。」
― 吉田尚記『没頭力』
年齢を重ねることは、経験が増えることとイコールではないのかもしれません。むしろ、積み重ねた経験があるからこそ、未来への不安との向き合い方が問われる。若者の不安に寄り添うだけでなく、自らの不安と向き合う術を磨き続けることこそ、大人の役割なのだと気づかされます。
「得よう、得ようとしても得られない。けれども、手放したから学べるものがある。」
― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
私たちはつい、何かを掴もうと必死になってしまうのかもしれません。でも、固く握りしめた拳では、新しいものは何も掴めない。あえて執着を手放すことで初めて見えてくる景色や、心に入ってくる学びがある。そんな静かな真理に気づかされるような言葉です。
「なぜ成長が辛いのかというと、成長は結局、期待へと変わってしまうからです。「こんなに頑張っているのだから報われるはずだ」という自分への期待。「自分は頑張っているのにどうして部下は頑張れないのか」という他人への期待。」
― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
成長という言葉の響きはポジティブですが、いつしかそれは自分や他人を縛る「期待」という名の呪いになることがあります。純粋な向上心だったはずが、見返りを求める気持ちに変わった瞬間、苦しみが生まれる。その構造を冷静に指摘してくれる言葉ではないでしょうか。
「人生ずーっと幸せにすごというとすごく嘘くさく感じてしまうけど、人生を2万個の好きなことで埋め尽くすというのはなんだかできそうな気がするということ。」
― 吉田尚記『没頭力』
「幸せ」という壮大な目標は、時に私たちを途方に暮れさせます。でも、「好きなこと」という小さなカケラなら、今日からでも集め始められる。大きな幸せを一つ追い求めるより、小さな「好き」をたくさん集めて人生を彩る。そんな考え方が、心を少し軽くしてくれるようです。
「「成長しろ」と過剰に外から強いられる人生は息苦しい。上ばかりを見て焦るのではなく、あえて視点を外してみる。「奥」はどこだろうと考えをちょっとズラしてみる。」
― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
上へ、前へという一方向の価値観だけが、人生のすべてではありません。ときには横道にそれたり、深く潜ってみたりする。そんな視点の転換が、競争社会の息苦しさから私たちを解放してくれるのかもしれない。自分だけの「深み」を探す旅もまた、尊いものです。
「没頭するためにはまず自分にとって本当に大切なことを見つけるのが重要」
― 吉田尚記『没頭力』
何かに夢中になる、その入り口はとてもシンプルなのかもしれません。流行や他人の評価ではなく、自分の心の奥底が「これが大事だ」と静かに告げるもの。それを見つけ出すことこそが、時間を忘れるほどの集中と喜びに繋がる第一歩になる、ということを教えてくれます。
「「何かを成し遂げなければならない」というのを気持ちの張り合いにするのはいいけれども、本当に飽きたらやらなくたっていい。そう、目移りすることって悪くないんです。」
― 吉田尚記『没頭力』
一度始めたことは最後までやり遂げるべきだ、という考えは一つの美徳です。しかし、それが義務感に変わって自分を苦しめるなら、手放す勇気も必要。移り気は、自分の心が本当に求めるものを探しているサインなのかもしれません。もっと自分に寛容でいてもいいのです。
「元気と病気、幸福と難、両方を味わうことで初めて見えてくるものがあります。プラスとマイナスが混じり合う中で浮かび上がってくる素の自分。」
― 吉田尚記,石川善樹『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』
光があるから影が際立つように、人生の良い面も悪い面も、両方を経験することでしか得られない奥行きがあります。順風満帆なだけでは気づけない、逆境の中でこそ見える本当の自分。そのどちらもが、紛れもなく自分自身の一部なのだと感じさせられます。
「知性というものがあるとすれば、それってリソースではないでしょうか。自分の持っている原資みたいなもの。人によってはそれをお金を稼ぐことにつぎこむし、何か物を作ることにつぎ込む人もいるでしょう。」
― 吉田尚記『没頭力』
知性とは、頭の良さや知識の量を示すものではないのかもしれません。誰もが持っている、限られたエネルギーや時間のような「資源」。その貴重な資源を、自分は何に投資したいのか。そう問い直すことで、人生の優先順位がはっきりと見えてくるような気がします。
「チクセントミハイの研究によれば、「没頭」できる人の方が、できない人よりも幸福度が高いそうです。「没頭」は人間の幸福度を高めてくれる、ということですね。」
― 吉田尚記『没頭力』
幸福とは、何かを手に入れた結果の状態ではなく、何かに夢中になっている「過程」そのものにあるのかもしれません。時間を忘れ、我を忘れて何かに取り組む。その行為自体が、私たちの心を豊かにし、満たしてくれる。幸福への道筋を示してくれる、力強い言葉です。
吉田尚記さんの言葉は、生き方の「正解」を教えるものではありません。むしろ、自分だけの「好き」や「心地よさ」を見つけることを応援してくれるものばかりです。完璧でなくても、回り道をしてもいい。そんな風に思えたなら、少しだけ明日が軽くなるような気がします。
